本土最南端・佐多岬への道2000

佐多岬への道ルートマップルート紹介佐多岬ツーリング・日記編"うにぇ"さんから届いたメール佐多岬に行けなくなる?佐多岬ロードパークが通行可能に!

佐多岬への道

この1枚の写真を撮影するために多くのサイクリストが苦労しています(これは昔の話で、今は自転車/歩行者も通行可能です)。

日本本土の最北端・宗谷岬、最東端・納沙布岬、最西端・平戸島、そして最南端・佐多岬。このうち自転車で到達できないのが佐多岬です。佐多岬以外の岬は自転車で到達することができますが、佐多岬の先端部は自動車専用道路(佐多岬ロードパーク)となっており、自転車/歩行者は通ることが出来ません。このため、本土最南端を目指すサイクリストにとって佐多岬ロードパークは大きな壁となって立ちはだかっています。

今回は、佐多岬へ至るルートをきちんと調査するとともに、本土最南端・佐多岬について自分なりに考えを整理してみました。

佐多岬ロードパークには2ヶ所のゲート(料金所)があります。入口の「大泊」と途中の「田尻」です。途中の「田尻」までは「佐多岬ふれあいセンター」横の道路を通って行くことが出来ますが、その道も「田尻」で行き止まりとなっており、その先へ行くためには「田尻」ゲートから佐多岬ロードパークに入るしか方法がありません。どうにも諦めきれずに、佐多岬ロードパークへ繋がる裏道等も探しましたが、違法な手段を使ってまで佐多岬に到達することは社会人としてやるべきでないと考えて止めました。

合法的な方法で到達できる本土最南端の場所が「田尻」であれば、「田尻」に着いたことで本土最南端に到達したと考えても良いのではないか!。そのように考えて、田尻の先は鹿児島交通の定期バスで輪行することにしました。

バスの運転手さんも「自転車は駄目」とか、「手回り品切符がいくら」とか言わずに親切に乗せてくれました(乗客が私以外に1名だけと少なかったので乗せてくれた?)。先日も女性のサイクリストがぶつぶつと文句を言いながらそのバスに乗られたそうです。佐多岬ロードパークを自転車に開放したほうが、通行料も増えるだろうにね~!。でもこのルートは坂が急なので。自転車にはちょっときついかも・・・。

但し、バスの本数が少ない(2000.3.18時点では、午後の便は田尻で14:02、16:02の2本でした)ので注意が必要です。そのバスが30分程駐車場で待った後に折り返しのバスになります。

終点の佐多岬駐車場で自転車を担ぎ降し、トンネルの入場ゲート(入場料金100円)を通った後で自転車を組み立てます。その後は「本土最南端・佐多岬」の看板があるとこまで坂道を押したり、階段を担いだり。看板まではちょっと距離があります、頑張ってください。記念撮影が終わったら、今来た道を戻りますが、復路が上り坂となりますので、もうひと頑張り押してください。そして、輪行袋に再度自転車を詰めてバスに乗る・・といったところです。

追伸
田尻の少し手前の海岸に「サタデー号(水中展望船)」の発着所がありますが、そこで時間潰しをしていた時にサタデー号の船長さんから掛けられた言葉を一言付け加えます。「結構ここで時間待ちをしている人が多いよ。佐多岬ロードパークがクローズした後で走ろうと待っているんだね」。なお、この発着所には食堂、トイレ、自動販売機、公衆電話もあり、時間待ちには最高の場所です。佐多岬ロードパークのオープン時間は、夏場は8:00-18:00、冬場は8:00-17:00です。


ルート紹介

桜島フェリー;桜島フェリーは桜島側だけに料金ゲートがあります。鹿児島港側は乗降するだけです。

桜島(国道224号線);風向きによって火山灰が降る場所が変わります。火山灰が降り積っている道を走るのは最悪です。距離は長くなりますが、桜島の北側ルート(県道26号線)を走る方法もあります。国道224号線は少しアップダウンはありますが走りやすい道です。火山灰さえなければ・・・。

桜島口~古江(国道220号線);海岸沿いの平坦なルートで眺めも良く、トイレ/休憩ポイントも多い。

古江~浜田(県道68号線);交通量が少なくて走りやすい。天神にトイレ/休憩ポイントの「回廊パーク・荒平天神」あり。

浜田~根占(国道269号線);鹿屋市と根占町の境(峠とうバス停あり)がちょっとした坂。また根占町を出た後にも坂がある。

根占~佐多(国道269号線);海岸近くまで山が迫っているポイントが多く、そのために洞門が多い。洞門はトラック、路面等に注意のこと。

佐多~大泊(県道68号線);いよいよ本格的な坂が始り、西方トンネルまで約4.5kmの上りが続く。トンネルを抜けると島泊大橋まで下り、そこから次の登りが待っている。「ふれあいパーク佐多」までくれば、後は大泊まで下るだけ。

大泊~田尻(県道566号線);佐多岬ふれあいセンターの先から急な坂が続く。急坂を下って佐多岬ロードパークに合流すると、すぐ先が田尻地区。「サタデー号(水中展望船)」の待合所が絶好のトイレ/休憩ポイント。近くに休める場所は少ない。

田尻~佐多岬展望台;佐多岬ロードパークを定期バスで輪行。ロード閉鎖後に走る人もいるようだ。駐車場から展望台までは自転車を押し/担いで行く。体力勝負。駐車場にトイレ/公衆電話あり。バスは便数が少ない(特に祝日は少い)ので時間に注意が必要。

宿;佐多町伊座敷に5~6軒、大泊に5~6軒の旅館/民宿あり。佐多町役場の観光係に問い合せてFAX送付をお願いした。


佐多岬ツーリング・日記編

平成12年の3月に本土最南端・佐多岬へ行ってきました。佐多岬は、先端部が自動車専用道路となっているため、岬の先端まで自転車で走ることが出来ず、サイクリスト泣かせのところです。今回は、佐多岬へのルート調査を兼ねたツーリングです。

1.日程;2000/3/17(金)~3/19(日)の2泊3日(1日目は車中泊)

2.旅人;牛ちゃん(当時49歳)

3.区間;
 1日目:福岡←(夜行列車で輪行・車中泊)→鹿児島←(フェリー)→桜島~垂水~大根占~佐多~佐多岬(泊り)
 2日目:佐多岬←(バスで輪行)→垂水←(フェリー)→鹿児島←(輪行)→福岡
3日目:3日目は風雨が強いため輪行で帰りました。走行距離は約106Kmでした。

4.装備;
 ・自転車:ブリジストン・レイダック RD-6(スポルティフです)。
 ・行程も短く旅館泊りなので、ハンドルバックとデイパックの軽装です。
 ・ツーリングマップルと国土地理院発行の2.5万分の1の地図を携行しました。
 ・最近、ディジタルカメラは必需品です。

5.宿探し;佐多町役場の観光係へ電話して、周辺の宿/民宿の一覧表をFAXしてもらいました。


1.夜行の"ドリームつばめ"で福岡から西鹿児島まで輪行

今回の旅はJR博多駅を深夜の0時6分に出発する「ドリームつばめ」でスタートしました。朝の5時54分にJR西鹿児島へ到着する便ですが、寝台車ではないのでちょっときついかも・・。当日の夕方では指定席がとれず、自由席に座れるかなと心配でしたが、やっぱり大混雑で座れたのは喫煙席の、それも酔っ払いの横。煙草臭い/酒臭いでげんなりです。

この列車は酔っ払いの御用達のようで、特に金曜日は多いのかもしれません(女性の方には女性専用車両があるので、安心して休めるようです)。

熊本まで来ると乗客も減り、ゆっくりと足を伸ばして寝れるようになりました。でも、普通のシートではゆっくりとは寝れませんね。自転車はいつものように進行方向に向って最後列の席の後ろに置きました。

列車はのんびりと進み、まだうす暗い5時54分にJR西鹿児島駅に到着しました。外は結構冷え込んでいて、走行準備の間も少し手がかじかんでいました。 屈伸運動をして出発です。その頃には走行に問題ない程度に明るくなって来ました。


2.桜島フェリーで桜島へ渡ります
2000年3月18日(土) ツーリング初日

06:15 JR西鹿児島駅を出発し鹿児島港を目指す。まだ寒い。
06:25 鹿児島港着、3.65km。チケット売り場を探すが見つからない。桜島フェリーは桜島側だけにゲートがあり、そこで乗船料を払うようだ。とりあえず乗船。時間帯が早いため乗客は少ない。
06:45 フェリーが出発。上部デッキで朝食のおにぎりを食べ、朝焼けの桜島を記念撮影。
07:00 桜島港に到着。乗船料を払って出発する。桜島の噴煙は北の方へなびいているので、火山灰が降らない南ルートを走ることにする。
07:45
国道220号線に出る。ここの湾は「はまち」や「ぶり」の養殖地で、朝から多くの漁船がでている。
荒崎パーキングエリアは海岸沿いの快適な休憩所で、トイレや休憩ベンチもある。ここまで24km。
08:10 垂水(たるみず)に到着、ここまで25.8km。
海岸通りを淡々と走る。古江を過ぎて県道68号線にはいると、交通量はぐっと少なくなる。快適だ。
09:00 回廊パーク「荒平天神」で休憩、ここまで42.8km。道路沿いのJR廃線跡に通学道路を兼ねた自転車道が作られている。
日差しが強くなってきたので日焼け止めクリームを塗る。南風が次第に強くなってくる。9時半に出発。
09:42 国道269号線に出る、ここまで48.4km。
大根占町との町境がちょっとした登り坂で、「峠」という地名らしい。この付近は海岸沿いに休憩ポイントが多い。
10:20 大根占町市街、ここまで60.7km。大根占町は「日本一、夕陽が美しい町」だそうだ。
10:35 根占町、ここまで64.8km。山桜が咲いている。3分咲きというところだが、今年初めての桜。さすがに南国だけあって桜の開花が早い。根占町を出るときにちょっとした坂道がある。
10:55 「道の駅根占」に到着、ここまで69.78km。記念のスタンプを押下。
11:50 佐多町伊座敷に到着。近くのAコープで昼食を購入し、伊座敷港で休憩&昼食。ここまで83.9km。しばし昼寝。
12:30 出発
いよいよ登り坂が始まる。西方トンネルまで約4.5kmの登りが続く。採石場をすぎると間もなく西方トンネルでここが登りのピーク。伊座敷から県道68号線だが、国道に負けないくらいきれいな道だ。
「島泊大橋」を過ぎると、西方トンネルから続いた下り坂も終わり、再び登り坂が始まる。
13:10 「ふれあいパーク佐多」で休憩する。ここはできたてほやほやの休憩所で、トイレ/ベンチ/芝生もきれいだ。
13:30 大泊に到着。ここは「佐多岬ロードパーク」の入口になる。ここまで約96km。
「佐多岬ロードパーク」に入らず左側の県道566号線を進む。すぐに急な登り坂となる。しばし頑張って踏み続けるが、堪らずに降りて押す。脇道にもかかわらず、この道は結構交通量がある。
13:45 田尻に到着。早速、佐多岬に続く裏道探しを開始。地元の人にも聞くが、「佐多岬ロードパーク」に入るしか佐多岬の先端まで行く方法は無さそうだ。田尻から「佐多岬ロードパーク」に入るところにも料金所が設置されていた。
探し、悩み、とうとう諦めて路線バスで輪行しようとバス停へ行くと、バスは通過したばかりで、次ぎのバス(16時05分)まで約2時間待ち。
「サタデー号(水中展望船)」の発着所(待合所)まで戻って休憩。そこで時間潰しをしていた時にサタデー号の船長さんから「結構ここで時間待ちをしている人が多いよ。佐多岬ロードパークがクローズした後で走ろうと待っているんだね」という話を伺う。皆さん、苦労しているんだね~!。
次第に風が強くなり、雲も多くなってくる。明日は雨の予報だ。
待っている間に、いろいろなことを考えた。そこで出した結論が、「合法的な方法で到達できる場所が田尻であれば、ここが本土最南端・佐多岬と考えても構わないだろう。社会人として、クローズされた時間や非合法な方法によって佐多岬ロードパークを走るべきではない」・・と。
そこまで、深刻に考えるかどうかは別として、路線バスで佐多岬の先端に向うべく輪行の準備を開始する。
16:02 鹿児島交通バスに乗車。佐多岬までの料金は150円。運転手さんも「自転車の持ち込みはダメ」というような野暮なことは言わない。乗客は私と大坂から来た大学生のみ。
16:10 佐多岬の駐車場に到着。早速自転車を担いで入場。入場料は100円。担いでいくのも大変だし、写真撮影もあるので自転車を組み立てる。
その後は「本土最南端・佐多岬」の立札があるとこ(佐多岬の先端)まで坂道を押したり、階段を担いだり。駐車場から佐多岬まで、ちょっと距離があります。ひょっとして自転車を押していこうとお考えの方は頑張ってください。
記念撮影が終え、今来た道を戻るが、復路は上り坂となり、更にもうひと頑張り。そして、輪行袋に再度自転車を詰めてバスに乗る・・といったところでした。
16:50 鹿児島交通バスに乗車。バスの中からずっとチェックしていたところ、佐多岬ロードパークから田尻へと繋がる農道のようなものがあるようでした。
17:05 今日の宿の「佐多岬ふれあいセンター」に到着。ここまでのバス代は380円。

今日は変な疲れ方をした一日だった。走行距離は100kmちょっとだが、左膝の裏が痛い。久々のツーリングなので、身体がまだ慣れていないようだ。海岸を見渡す展望風呂でゆっくりと汗と疲れを流す。

夕食(予想以上においしかった)のあとは十分にストレッチをして、ゆっくりと就寝。でも、明日の天気が心配だ。

3.風雨のためにバスとフェリーで輪行
2000年3月19日(日) 2日目

07:00 起床し、さっそく天気のチェック。昨夜の予報通り雨が降っており風も強い。本日の天気予報は「雨のち晴れ」、晴れるのは夕方だという。このままだとバスで輪行か?。淡々と出発準備。
07:50 朝食のためロビーへ。そこでバス時刻表を調べると8時17分発の次ぎは12時03分発となってしまう。平日や土曜日は9時52分の便もあるのだが。急いで朝食を摂り(一夜干しのきびながおいしかった)出発準備。
08:10 チェックアウト。風雨は増々強くなっている。
08:17 垂水行きの鹿児島交通バスに乗車。とりあえず山川港へのフェリーがでる根占港を目指す。自転車はバスの後方に置く。

今日の運転手さんは昨日と違って、あまり親切でない。乗客も少なく、最終的には垂水港でバスを降りるまで24名でした。 昨日走った道をバスで戻って行く。県道86号線は国道にも負けないくらいに整備が進められていて、きれいで広く展望台も多い。これからもっときれいになっていくようだ。
佐多からは錦江湾沿いの国道269号線、錦江湾の波は静かだ。山川港向けのフェリーの状況を問合せようと南海郵船に電話するが、時間外のアナウンスが流れる。日/祝日につながらない電話は意味ないじゃ~ん!。昨日の運転手さんの話だと西風の強い日はフェリーが欠航するそうだ。この波だとフェリーの運行には問題なさそうだが、雨は依然として強い。

今日は、山川港に渡って春の開聞岳周辺をポタリングするつもりだったが、天気は回復しそうにないので、垂水港~鴨池港~西鹿児島のルートで帰ることにする。

根占以北は山が海岸線まで迫っているため、山を切り崩して道路としている個所があり、洞門が多い。
古江を過ぎると、乗客がすこし増えてきた。
10:25 垂水港に到着。乗客の多くがここで降りる。バス運賃はここまで1,600円。フェリー代は360円だが、輪行袋に詰めた自転車は無料。んっ!。
10:40 フェリー"OOSUMI6"に乗船。船上から垂水港と桜島を記念撮影。桜島の噴煙は今日は南へなびいている。
11:20 鴨池港に到着。タクシーでJR西鹿児島駅へと向う。個人タクシーの後部座席に輪行袋に詰めた自転車と人間(私)が乗りこんだが、さすがにかなり窮屈だった。
11:30 JR西鹿児島駅に到着。小雨の中でJR西鹿児島駅を記念撮影。この駅は何回か乗降したが、記念撮影したのは今回が初めて。 電車に乗る前に、弁当とビール、そしてお土産に名物の薩摩あげを購入する。
12:25 つばめ14号に乗車し福岡へ向う。車中で昼食を摂り完走?に乾杯!。うたた寝。
17:00 自宅着。今回の走行距離は結局初日だけの106kmでした。
天気さえ良ければ開聞岳ポタリングへも行きたかったのですが。ま~、シーズン初めの足慣らしというところですね。

"うにぇ"さんから届いたメール
このホームページを見られた"うにぇ"さんからメールを頂きました。楽しいメールでしたので許可を得て掲載しました。

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こんばんは。そしてはじめまして。 
わたくしは愛媛大学のサイクリング愛好会の頭をしているチャリダーのうにぇ(一応メールネームです)と言います。

じつは自分もこの春、独りで3月に鹿児島ツーリングで佐多岬まで行って来ました。
佐多岬到着の日時は3月6日。 あいにくのドンヨリ曇り空、10時頃料金所に到着してバスを待ちました。
あそこの有料道路は自動車専用道路だということを知っていたので、はなからバスでいこうと考えて、自転車を有料道路の入口に置いていきました。
まさか、輪行までして本土最南端に行く方がいらっしゃったなんて、正直驚き!。

有料道路の料金所で少々やすませてもらいました。そこの係員のおばさんは私らみたいなチャリダーを幾度と無く見てきたそうで、 お年寄りから中学生のチャリダー、女性のシングルチャリダーまで、みーんなここへ来て
「えー、自転車じゃいけないの???」と嘆くそうです。
中には裏技(深夜、侵入!)で行く方もおられるそうで、私なんか その話を聞いたときに「そこまでして行くん?」とあっけらかんになった次第です。

鹿児島ツーリングの概略を述べておきますと、別府に航路で上陸して、一泊目は耶馬渓。 翌日は行橋 飯塚経由で博多入りし、公園で野宿。
3月といえども九州北部は寒いですね。 特に耶馬渓。テントが結露してました。3日目は輪行で鹿児島入りし、桜島行きフェリーのターミナルで野宿しました。

そして翌日、指宿や長崎鼻、最南端駅などに行き、山川港からフェリーで大隅半島へ。道の駅で野宿して佐多岬へ。 その日(佐多岬に行った日)はやっぱりかなり疲れましたね。垂水市の運動公園で野宿しました。次の日は鹿児島観光、加治木町の加治木駅でうたた寝して翌日 の鹿児島空港発那覇便を待ちました。

そうです、鹿児島のあと、沖縄に自転車とともに行ったのです。私は前からチャリを沖縄にもっていって乗り回したかったのです。昨年、北海道に行っただけに 南にも行って見たい、という衝動にかられていたからです。
沖縄に行ってからのこと。友達と合流してから(彼らはバックパッカー)自転車を降りてレンタカラーになってしまいました。 どうも天気が悪くて、ずっと雨の中自転車を漕ぎ続けるのが億劫になったのです。
ごめんなさい、自転車を降りて。こんな学生チャリダーを叱ってください。以上

メールアドレス:i105013@mails.cc.ehime-u.ac.jp 
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愛媛大学法文学部地域論実験室
Geography Ehime University
E-mail:chiiki@ll.ehime-u.ac.jp
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佐多岬に行けなくなる?(南日本新聞/2003.12.05)

いわさきコーポレーション(鹿児島市、岩崎芳太郎社長)は4日、同社の自動車専用有料道路「佐多岬ロードパーク」(佐多町)を来年2月末で休業すると発表した。 また、同社と佐多町の第3セクターが運営する佐多ビーチホテルは、来年3月末での契約解消へ協議中とする一方、根占港(根占町)に所有する土地や施設も「活用する可能性がない。必要なら(有償で)譲渡する」と鹿児島県や根占町に伝えた。 昨年9月末の山川-根占航路廃止に続く不採算部門からの撤退で、大隅半島での観光事業を大幅に縮小することになる。

岩崎社長は「40年来、地域・観光振興の観点で事業を展開してきたが、利用が大幅に減少している。残念だが、経営体質強化の一環」と話している。 ロードパークの今後の活用法は「全くの白紙」という。

同社によると、ロードパークは1973年の約6万3800台をピークに利用車両が減少。山川-根占航路廃止後はさらに落ち込み、2002年は約2万6600台にとどまった。 同社は昨年3月、同航路廃止とともにロードパーク休業の方針も明らかにしていた。

ロードパークは、佐多町田尻地区の住民が一部区間を生活道路として利用している。同社は「同地区住民の利用については鹿児島県などと協議する」としている。

根占港の土地や可動橋などは、地元市町が航路再開を模索する中で山川港の施設とともに使用料が焦点の一つになった。同社が売却の可能性も示したことは、山川、根占町が目指す再開の動きにも影響を与えそうだ。

同ロードパークは同町大泊から本土最南端の佐多岬に通じる唯一のアクセス道で延長約八キロ。1964年に供用開始され、観光道路として利用されてきたほか、2001年からは市民ランナーが参加する佐多岬マラソンのコースにもなっている。

■佐多岬ロードパーク

1964年岩崎グループが自動車専用有料道路(約8キロ)として開業した。上海やカイロとほぼ同緯度になる北緯31度の本土最南端・佐多岬への唯一の道路で、新婚旅行客などでにぎわった昭和40年代は年間20万人以上が訪れた。現在の通行料は1000円(乗用車)。

■本土最南端への道閉鎖/観光に痛手 驚き、戸惑い 

日本の本土最南端に事実上行けなくなる-。4日、いわさきコーポレーションが佐多岬ロードパークを来年2月末で休業し、根占港の施設なども手放す可能性を示したことに、地元などでは驚きや戸惑いが広がった。

ロードパーク一帯はソテツなどが生い茂り、いかにも南国らしい景観が広がる。好天の日は岬の展望台から種子島なども見え、雄大な眺めが楽しめる。以前は大隅観光の核として新婚旅行客でにぎわい、今も徒歩や自転車で日本縦断を目指す多くの人たちにとっての目標地になっている。

徒歩で2回、佐多岬から北海道・襟裳岬まで日本縦断した平嶺昭一さん(69)=隼人町=は「驚いた。思い出深い出発地だけに非常に残念。山川-根占航路に続きロードパークも廃止になったら両半島南端の観光はどうなるのか」と嘆いた。

地元佐多町の内山豊己町長は東京出張中。白川順二企画課長は「町の観光に大きな痛手。町長が帰り次第、対応を協議し県とも相談を」と困惑した様子をのぞかせた。

一方、根占町では根占港の施設の件に波紋が広がった。同町の池之迫秀人企画課長は「初めて聞いた。(出張中の)町長に事実関係を伝え対応を協議したい」。

鹿児島県は「両半島先端付近の海上交通では、山川-根占航路再開問題に加え、大根占-指宿航路の話も出ている。航路問題の行方を見極めながら慎重に対応したい」と、真意をつかみかねている様子だった。
佐多岬ロードパーク休業 町と議会が県、いわさきに要望書 -管理・整備や生活道の利用求める-(南日本新聞/2003.12.13)

いわさきコーポレーション(鹿児島市、岩崎芳太郎社長)が「佐多岬ロードパーク」(佐多町)を来年2月末で休業すると決めた問題で、佐多町と同町議会は11日、同社と鹿児島県に要望書を提出した。 県に対しては生活・産業道路としての重要性を訴え、県による管理・整備を要望。同社には、同町田尻地区住民の生活道路として今後も利用できるよう求めている。

内山豊己町長と川内巽議長が同社と県庁を訪れ、須賀龍郎知事と岩崎社長に手渡した。内山町長は「住民の生活道路として使わせてほしい。 観光面は知事にお願いしながら対策を協議したい。町には、全国から“本土最南端”を支援する声が届いている」と話した。

要望書について、須賀知事は「道路ができたときの状況など、すべての面で問題点を整理し直すよう指示している。住民に迷惑をかけることがあってはならない。 整理し直した上で協議する」と語った。また、岩崎社長は生活道路としての利用について「(利用を続けられるのは)当然のこと」と話している。
佐多岬ロードパーク、休業ずれ込む -利便性に影響と国が見解-(南日本新聞/2004.02.20)

いわさきコーポレーション(鹿児島市、岩崎芳太郎社長)が同社の自動車専用有料道路「佐多岬ロードパーク」(佐多町)を2月末で休業するとしていた問題で、国土交通省が同社に対し、「観光客などの利便性に影響するため、申請があっても現状では休止は許可できない」との見解を示していたことが19日、分かった。

道路の休・廃止は、国の許可が必要。道路運送法は、公衆の利便が著しく阻害される恐れがある場合、休・廃止を許可しないとしている。

また、九州運輸局によると、道路の休・廃止は通常、許可される場合でも申請から2カ月程度かかるが、同社からは申請もまだ出ていないため、同ロードパークが2月末で休業される可能性は事実上なくなった。

同省自動車交通局は「休業の意向は聞いているが、同社には、申請を出すなら、本土最南端に通じる唯一の道をどうするのか、地元自治体などとよく話し合ってからにしてほしいと伝えた」としている。

同社は「ロードパークの休業と譲渡の意向を佐多町に伝えてあるが、返事がもらえない。1日も早く申請し、許可をもらいたい」と話している。
佐多岬ロードパーク 土地交換で休業回避 -いわさきと町/一部を町道に- (南日本新聞/2005.03.30)

いわさきコーポレーション(鹿児島市)が休業方針を出していた自動車専用有料道路「佐多岬ロードパーク」(佐多町)について、佐多町は鹿児島県などから周辺の土地を取得し、同社と交換、一部を町道として維持管理することが29日分かった。 県と町、同社が23日付で「譲渡等に係る確認書」を交わした。ロードパークの休業は回避され、引き続き通行できる。同町によると、根占町と合併して31日に発足する南大隅町に解決を引き継ぎ、予算措置などを経て7、8月までには一連の手続きが終わる見通し。

確認書は(1)県は県有地5424平方メートルを町に有償譲渡 (2)町は(1)と鹿児島大学の学有林、個人所有地など計1万平方メートル以上を取得し同社に無償譲渡 (3)同社はロードパークの第1料金所から第2料金所手前までの5.2キロを町に無償譲渡する-などが主な内容。町が取得するのは同町田尻集落にある水中展望船さたでい号待合所周辺のまとまった土地。 譲渡が終わるまでは、従来通り同社がロードパークを運営する項目も盛り込まれた。第2料金所から駐車場までの道路3キロと展望台までの遊歩道は、譲渡後も同社が管理する。

佐多町の内山豊己町長は「休業の心配がなくなり一段落ついた。新町に解決を引き継ぎ、将来的には県に移管してもらいたい」と話した。 同社は03年12月、経営難を理由に04年2月末でのロードパーク休業を打ち出したが、申請はせず「当面営業する」としていた。
佐多岬ロードパークが4月26日から無料通行 いわさきが町へ寄付 (南日本新聞/2007.4.20)
いわさきコーポレーション(鹿児島市、岩崎芳太郎社長)は、自動車専用有料道路「佐多岬ロードパーク」を25日廃止し、26日付で南大隅町に寄付することを決めた。同町は町道に認定する予定で、同日から無料で人も車も通行できるようになる。

廃止するのは、第1料金所から終点のロードパーク駐車場までの8.2キロ。うち第1料金所から第2料金所までの6キロを寄付する。第2料金所から先の2.2キロと終点の駐車場から先は、佐多岬展望公園として入園料300円。これまでロードパークの通行料は1,000円。展望台までの遊歩道は100円必要だった(佐多岬ロードパークについては、第1ゲートから第2ゲートまでが南大隅町の町道となり、第2ゲートからは、公園としての入園料が必要となった。また、第1ゲートから駐車場まで、徒歩・自転車での通行も可能となった)。 いわさき側は3月6日に有料道路廃止を国へ申請、4月18日付で許可された。5月の大型連休に間に合うよう準備を進めていたという。

いわさき側は2003年、経営難を理由にロードパーク休業を打ち出していたが、重要な観光資源であることや一部生活道路として利用されていることから地元が休業の延期を要請。2005年3月、当時の佐多町が県などから周辺の土地を取得し同社に譲渡、同社がロードパークの一部を譲ることなどを確認していた。  税所篤朗南大隅町長は「合併前からの念願がかない大変ありがたい。佐多岬は日本の大事な観光資源。今後もいわさき側と協力しながら観光PRに努めたい」と話した。